間違って使われていることば集③

今日も…よく使われていることばです 

 

就活生と、
社会人と話していて

「それ、間違っているよ」

という敬語やことわざ、が多々あります。

 

他の人も使っているので、
それが間違いであることに気づきにくい言葉って…

あなたのすぐそばにゴロゴロしています。

 

そんな言葉を毎回1つずつ解説、
使用例を書いていきます。

参考文献から引用しますから、
﨑野の勝手な解釈ではありません。

本日は、間違っているというより…
日本の伝統的な語法の使い方ではないことばです。

違和感を感じる人が多いことば

【例文】

お客さま
「無理を言って、すみませんでした。ありがとうございます」

 

スタッフ
「とんでもございません。
こちらこそ、ありがとうございました」

 

 

とか、使っていませんか?

 

これ、伝統的な語法ではありません。

 

本来は…

「とんでもないです。
(とんでもないことでございます)こちらこそ、ありがとうございます」

と、話します。

 

解説

「とんでもない」「ない」は、

「だらしない」「みっともない」などの
「ない」と同じで、
現代語では形容詞の一部として一語化されている語です。

つまり、
「~ない」までを全部含めてひとつのことばです。

例えば、
否定の助動詞の「ない」を使った

「自信がない」を「自信がございません」などと言いかえる語法とは基本的に違います。

したがって、
「とんでもない」の「~ない」の部分だけを言いかえた形の

「とんでもございません」
「とんでもありません」

という言い方は

「伝統的な語法ではない」

とされています。

 

ただ、このような言い方は慣用的な表現として広がり一般化が進んでいます。

国語辞書の中には


<一語化した形容詞だが
「みっともない」などとは違って、
「とんでもありません」「とんでもございません」の形でも使う>
(『明鏡国語辞典』大修館書店)

<相手のことばを強く否定して(中略)
「とんでもありません」「とんでもございません」の形で使う>


(*『広辞苑 第6版』岩波書店)
と記しているものもあります。
(*『広辞苑 第5版』には、この記述はない。)

 

「とんでもない」
をていねいに表現する場合の語法として、
次のような言い方があります。

「(~なんて、)とんでもないです・とんでもないことです・とんでもないことでございます」

出典:NHK

 

 

 

間違っているわけじゃないけど…

 

今回の「とんでもございません」

は、間違っている

わけではありませんが…

 

伝統的な語法ではないため

「違うだろう!」「違和感を感じる」

と言われることもあります。

 

「とんでもない」を丁寧に言うのであれば

・とんでもないです
・とんでもないことです
・とんでもないことでございます

 

 

人前で話すお仕事をしている方

「先生」と呼ばれている方であれば

言葉選びをなさる際にはお気をつけて…。

 

 

今日の言葉チョイスは
卒業生からのメッセージがきっかけです。

「『とんでもございません』が気になります。
間違いではないですけど…
本来ではないですよね?」

という一本のLINEからでした。

確認したい言葉づかいや
気になる言葉があったら
こちらからお問い合わせください。

調べてお答えしますね。

 

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本日も最後までお読みくださりありがとうございます。

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﨑野 希実子

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